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『お産とコーチング』26~「自分」「私」というパラダイム|広島市安佐南の産婦人科 フジハラレディースクリニック

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コラムカテゴリー: 妊娠, 出産, その他

妊婦さんとお話していると
「自分は痛みに弱いタイプだから」とか「私はビビリだから」
という人がいます。
自分で自身のことを分析するのはいけないことではありませんが、人は果たして一体どこまで自分のことがわかるものなのでしょう。
他人のことより自分のことの方がわかりづらく、もしかしたら永遠にわかり得ないものなのかもしれません。
まあ哲学的なことは置いといたとしても、自分で自分のタイプを決めつけてしまって、そのために力を発揮できないとしたら、それは勿体ないことでしょう。
お産に関しても、「痛みに弱いから」「ビビリだから」と最初から決めつけて思い込んでしまっていたら、おそらくほぼ確実に、怯えて怖がって騒いで、というお産になってしまうことでしょう。
「自分は痛みに強いタイプ」と思っている人も、実は同様なことが起こってしまいます。
実際の陣痛を経験してみて、私は痛みに強いタイプのはずなのに、この私が耐えられないなんて、これは尋常ではない何か異常なことが起こっているのでは?と、どんどんどんどん不安になっていってしまって、結局大騒ぎのお産になったりもします。
最初から「自分は〇〇」「私は△△」というパラダイムさえなければ、いいお産はできやすいですし、どちらかと言えば、そのパラダイムがいいお産になるのを邪魔している訳です。
コーチング的には、意識の中の文法では「自分」「私」は「否定語」になり得る、というお話をします。
例えば、急にある会の司会をやれ!と言われて「困ったなあ。自分は司会なんかやったことないし、元々人前は苦手だし。喋るだけじゃなくて、仕切ったりもしないといけないし。他の人にはできても、私はそういうタイプじゃないんじゃないかあ。」などと思ったとしましょう。
そういう時に、まあアナウンサーと比べるのは難しいかもしれませんが、笑福亭鶴瓶さんだったら、明石家さんまさんだったら、くりーむしちゅーの上田普也さんだったら、どんな感じでやるだろう、などと主語を置き換えてみましょう。
「そうねえ。鶴瓶さんだったらこんな感じで司会するかなあ。さんまさんだったらこういう感じで盛り上げるでしょうねえ。」
楽に色々案が出てくるかもしれません。
「自分」や「私」だったら、発想に限界があっても、それを他人に置き換えて想像してみたら、突破口が開けることもあります。
本当の自分を観るためには、ちょっとだけ「自分」を抜け出してみるのもいいんじゃないでしょうか。
ちなみに、そもそも「痛みに弱いタイプ」も「痛みに強いタイプ」もありません。
え?ないの?な~んだ、そうなの。と思ったら、何か力が抜けませんか。
頭で決めつけて頭でっかちにならず、心で感じて気楽にやりましょう。
次回もお楽しみに(*^^*)

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2019.05.13