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2017 10月|広島市安佐南の産婦人科 フジハラレディースクリニック

TEL 082-850-1815
アーカイブ : 2017年 10月

お産について言えば、「産む」主役はお母さん、「生まれる」主役は赤ちゃん、「応援する」主役はご家族、「サポートする」主役は、私たち産科医や産科スタッフです。
分娩室で、お母さんが落ち着いて上手にできている時、サポートする主役の私は、お母さんをものすごく褒めることがあります。
お上手~!落ち着いてるね~!素晴らしい!グッド~!etc.etc.
賞賛の嵐です\(^o^)/
反対に上手くできてない人には、褒めません。
できてないよー!全然ダメ~!顔が怖いよ~!etc.etc.
ええ~先生ひどい!頑張っているお母さんにダメ出しはひどいんじゃない!と言われる方もおられると思いますが。
まあまあちょっと落ち着いて聴いてください(*^-^*)
産科医や助産師でも、お産の時に、お母さんがあまり上手くできていない時でも、やたら褒める人がいます。
いいよいいよ~。大丈夫大丈夫~。できてるできてる~。etc.etc.
本当にできていればいいのですけど、上手くできていない時にもそう言われると、お母さん自身も決して上手くできているとは思っていないはずなのに、何が良くて、どこが大丈夫なのか、おそらく、ちんぷんかんぷんでしょう。
私もやっていますし、褒めるのが全ていけない、とは思いませんが、上手くできるようにリードしてあげもせず、取り繕うようにただ表面的に褒めるのは無責任ですし、お産するお母さんに対してもかえって失礼というものでしょう。
子育ての分野でも、一昔前は「褒めて育てるのがいい」とされていましたが、最近では「褒めて育てると、子どもは伸びない」とも言われています。
子どもは、褒めて育てられていると、褒められることしかしない、人の顔色をうかがう、自分で「いい」「悪い」が判断できず、決定できない、本当の価値がわからない、となってしまう可能性があります。
じゃあどうしたらいいの?ということになりますと、「褒める」よりも「認める」。
「褒める」と「認める」は、似て非なるものです。
簡単な例文を示しますと、子どもに対して「お手伝いできてエライね。」(褒める)という相手に対する評価、ではなくて、「お手伝いしてくれて助かった。ありがとう。」(認める)という自分の気持ちを伝えることにより、褒めてもらえるからやるお手伝い、ではなくて、お手伝いをしたことによりお父さんお母さんの役に立った、お手伝いの価値を実感する、ようになります。
「褒める子育て」ではなくて「認める子育て」を実践することにより、自発性のある子、創造力のある子、コミュニケーションのある子、責任感のある子、に育つようになると言われています。
これは、大人に対しても同じようなことが言えるでしょう。
岸英光さんの著書『ほめない子育てで子どもは伸びる』の「はじめに」の中に、次のような文章があります。
「ほめる」は一般的にはよいこととされています。
企業では「部下のほめ方」が研修で行われ、書店には「ほめる技術」がノウハウ書の上位にあり、ちまたでは「夫をほめる講座」まで開かれている世の中です。それらは一見、うまくいきそうな感じがします。
でも、ほんとうにうまくいっているのでしょうか?
無理矢理いいところを見つけて、ときには心にもない台詞を言うことや、相手を操ろうとする意図が見え隠れする、そこにほんとうの信頼関係があるのでしょうか?
私的には、『褒める』ことが全くもって悪い、ということはないと思っていますが、ただ無責任に褒めるのではなくて、きちんと『認めて』から『褒めて』あげるのがいいと思います。
例えば、お産の時に、あまり上手くできていない人がいたならば。
一つひとつマスターしていこう!
まずは呼吸、ゆっくり長く吐いて、吸うときは短く吸って、短く休んで、また長く吐こう!
呼吸が整うと、体も心も整って楽になるよ。
返事をしたり、会話をしたりすると、落ち着けて楽だよ。
目を開けている方が絶対楽だよ。
めっちゃ笑顔でやってごらん。痛みも楽になるから。
などなど一杯声をかけてあげて、上手くできるようになったら、思いっきり褒めてあげたらいいんじゃないでしょうか。
だから、サポートの主役である私は、お産の時は大忙しです。
上手くできているお母さんには、ただ褒めるだけですが、上手くできていないお母さんには、叱ったり、冷静にさせたり、コツを教えたり、盛り上げたり、持ち上げたり、褒めたり、なかなか大変です。
色々言っている間に、だんだん落ち着いて上手くできるようになる人がほとんどですが、中には言っても言っても上手くできず、そのままお産が終わってしまう人もいます。
そうなると、残念ながら?先生に叱られっぱなしで終わった、と言われることもあります。
私としては、その人が舞い上がって落ち着かず、上手くできていなくても、最後の最後の1分だけでも、たった30秒でも、アップセットから降りられ、着地(グラウンディング)できて、赤ちゃんが生まれ出る瞬間を実感できたなら、お母さんの満足度はグンと上がることになります。
その一瞬を信じて、私はお母さんにギリギリまで一杯声を掛けます。結構必死です(*^-^*)
一生懸命喋り続けたら、この人はきっとわかってくれるはず、その思いでやっています。
妊婦さんたちも私を信じてついてきてくれているように、私も妊婦さんたちを信じています。
「褒める」だけでは、本当の信頼関係は生まれません。
今日は、「褒める」よりも「認める」、というお話でした(*^^*)


2017.10.24  コーチング

いやあ、最近めっきり寒くなったので、鴨鍋であったまりたいねえ、という話じゃないんですよ(*^-^*)
鴨鍋に日本酒でもあれば嬉しいですが、それはまあさておき。
相手を良い結果に導きたい時に、「絶対できると信じましょう」とか「自分はできると唱えましょう」と言う人がいますが、それは大体うまくいきません。
自分に対しても同じです。
分娩進行中のお母さんに対して、こちらから「落ち着いてやりましょうね~」とか「お産を楽しみましょう!」などと言った時に。
「ハイ!わかりました!」「楽しみます!」と軽やかに返事ができる人は、結果的に落ち着いて楽しいお産ができているようですが。
そうではなくて。
自分で自分に向かって言い聞かせるように、「落ち着いて落ち着いて落ち着いて」とか「できるできる」「楽しむ楽しむ」などと言っているお母さんたちは、あんまりうまくできないことが多いです。
価値観を無理矢理変えようとしても、特定の見方や考え方を無理に刷り込もうとしても、急にそのようにはシフトできないものなんです。
例えば。
陣痛があったら、それを耐えなければいけない、戦わなければいけない、ということは、そもそもありません。
陣痛があったら、苦しい顔をしなければいけない、ということも、もちろんありません。
「落ち着いて落ち着いて」とあまり思ってもいないのに自分に言い聞かせるよりも、軽やかに「ハーイ楽しみまーす」と言えれば、すごく楽にお産することができます。
それができないのよ、という方には、「かも」のススメです。
陣痛がある時に、自分に一杯「かも」を出してみましょう。
落ち着いてやってみてもいいかも。
楽しんでもいいかも。
ビデオ撮りながらお産してもいいかも。
吹き戻し吹きながらお産してもいいかも。
クラッカー鳴らしたりくす玉割ったりしてもいいかも。
めっちゃ笑ってやってもいいかも。
思いっきり遊びながらやってもいいかも。
ね。素敵でしょ。
「かも」は、「ねばならない」という窮屈さは全くなく、軽やかなものです。
「かも」は、魔法の言葉ですね。
困った時は、「かも」でブレークスルーしちゃいましょう!
イェイ\(^o^)/


2017.10.19  コーチング

赤ちゃんがやって来てくれた喜びはあると思いますが、お産については不安に思っている妊婦さんも多いことでしょう。
これまで、コーチングセンスとして「分別」「横に置く」についてお話したことがあります。
「お産について不安に思うこと」と「いいお産ができるかどうか」は別のことです。
不安に思っていても、満足いく楽しいお産はできることもありますし、不安に思っていなくても、満足いくお産はできないかもしれません。
この考え方や捉え方を「分別」と言います。
本当の意味での、「有ること」と「ないこと」にきちんと分ける考え方です。
とかく人間は、結びつけなくてもいい事柄と事柄を、頭の中で結びつけて、勝手に結論を決めてしまう傾向があります。
「分別」できたら、この不安を「横に置いて」おけば大丈夫です。
不安な気持ちがないのであれば、それはそれで楽チンです。
例えば、子どもの頃、補助なし自転車を初めて運転した時は、誰でも皆、転ぶんじゃないか、転んだら痛いんじゃないか、という不安と恐怖感で一杯だったでしょう。
やっぱり転ぶし、転んだらやっぱり痛いし。
でも大人になって、補助なし自転車に乗って、転ぶんじゃないか、痛いんじゃないか、と不安や恐怖一杯の人はあまりいないでしょう。
で、転ばないでしょう。
大人になっても、転ぶんじゃないか、転んだら痛いんじゃないか、と思っていたら、多分転ぶんじゃないでしょうか。
だから、不安に思っている方がうまくいかない、というのもあると思います。
しかし、不安であれば、必ずうまくいかない、ということはない訳で。
お産に対する不安感や恐怖心に、特別あがらうことなく、「不安でもいいんだよ」「怖くてもいいんだよ」「緊張してもいいんだよ」という気持ちで臨めばいいと思います。
「横に置く」というのは、打ち消している訳ではなく、「持ったまま」ということなのですから。
例えば、私はお産は不安だ、怖い。ハイ。マル。オワリ。
私は、いいお産をする!お産を楽しむ!
こんな感じです。
いかがでしょうか(*^^*)


2017.10.05  コーチング