私が執筆した本のタイトルでもあります『世界で一番幸せなお産をしよう!』
この言葉を、私は妊婦さんによく言っております。
そうすると、
「ハイ世界で一番幸せなお産をします!がんばります!」
(ちなみに私は、「頑張る」よりも、当て字ですが「顔晴る」を推奨しています)
と言う人も大勢いますが、中には、
「いえいえ私なんて」とか「私は普通でいいです」
という、やや消極的な返答をされることもあります。
そういうのを聴くと、私はちょっともったいないなぁと思ってしまいます。
赤ちゃんは、お父さんお母さんを選んでやってきます。世界中のどこを選んでも良かったのだけれど、そのお父さんお母さんが大好きで、そんな二人の間に生まれたくて、その家の子どもに生まれたくて、世界で一番だと思ってやってくるのです。
そんな赤ちゃんに対して、お母さんが世界で一番のお産で応えてあげようとして、何がいけないのでしょう。
遠慮は無用です。
日本には、「謙遜」や「謙譲」という美徳があります。
日本人ならでは、とも言うべき、美しい態度であり、文化だと思います。
「お美しい方ですね」
「あなたの作った作品は素晴らしいですね」
「字がお綺麗ですね」
などと言われた時に、
「いえいえ、そんな大したことないです」
「私なんて全然ですよ」
という謙虚さは、奥ゆかしく、上品な感じもします。
人によっては、
「そうでしょう!」「私ってスゴイでしょう!」
と返しても良さそうなものですが、何となく、品性が下がったり、図々しく思われたりするかもしれません。
難しいものですね。
しかし、この美徳とされる謙虚さも、度が過ぎると、自分を卑下することにつながってしまうこともあります。
もしかしたら、自分で上げた立派な成果を、自分で認められなくなってしまうかもしれません。
当院の正式名称は、「医療法人つぐお会フジハラレディースクリニック」です。
「つぐお会」の命名は、私の妻によるもので、そのコンセプトとしては、「自分大好きでいようよ!」ということ。
自分を愛せなかったら、他人も愛せない。
自分の家族を愛せなかったら、他の家族も愛せない。
日本を愛せなかったら、外国を愛せない。
だから、まず自分を好きでいること、自分を愛すること、ここから始めよう、というものです。
コーチング的に言う「ディスカウント」とは、商品の「値引き」の話ではなく、「自分で自分の価値を割り引くこと」です。
「謙遜」「謙譲」の持つ美徳さと「ディスカウント」は、似て非なるもの、全く別のものです。
人間は、本心では他人に認められたい、と思っているにもかかわらず、一番認めていないのが、当の自分自身だったり、ということもよくあります。
「ディスカウント」は、欲しい結果を得る妨げとなったり、次なるステージに進むのを邪魔したりもします。
自らを過大評価して、自惚れたり、天狗になったりするのは良くありませんが、かと言って、わざわざ過小評価することもないでしょう。
自分大好きな心を持って、自分で自分を認めて、ディスカウントせず、前に進んでいきましょう
『お産とコーチング』39~ディスカウントをやめよう!|広島市安佐南の産婦人科 フジハラレディースクリニック
TEL 082-850-1815